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年金、迷ったら繰下げる

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老齢年金繰下げの基本については下記のリンクページを参照してください

老齢年金受給者のち、約1.2%の人しか支給の繰下げをしないことはこのサイトでかつてお話しました。ほとんどの人は「長生きできる保障はないかいらもらえるうちにもらっておこう」と考えているようです。このように繰下げを検討するときには「寿命(年金を受給できる期間)による損得」だけを考える人が多いようです。(ちなみに概算で、概ね12年以上老齢年金を受給すると受け取り総額が繰下げないときに比べて多くなる計算になります。)

もし5年繰下げると70歳から受給、最低でも82歳まで生きて年金を受け取らなければ損になってしまいます。これだけ聞けば多くの人が繰下げを選択しないのはもっとだと思われますが、繰下げをもっと積極的に検討してもよいと思っています。多くの人が年金繰下げのしくみついてよく知らずにいるので、結果として繰下げを選択する人がほとんどいないのではないでしょうか?

ペナルティなしでいつでもやめることができる

年金繰下げのメリット

定期預金や個人向け国債、個人年金などほとんどの金融商品は契約期間が定められていて、途中で解約したときにはペナルティとして利息等が大幅に減額されたり、元本割れになることもあります。しかし、年金の繰下げは最短で12月(1年)、最長で60月(5年)と期間が定められている以外は何の制約もありません。とりあえず繰下げにしておいて、その後もし年金を受け取りたいと思ったら請求の翌月までの期間分(ひと月あたり0.7%)の増額が加算された老齢年金を受給できます。

65歳に遡って受給することができる

もし繰下の最中にまとまったお金が必要になり年金を受取りたいと思ったならば、65歳から請求時点までの年金を遡って一括で受取ることもできます。但しもちろん、その際には繰下げによる増額はありません。

老齢基礎年金と老齢厚生年金を個別に繰下げられる

繰上げと違い、老齢基礎年金と老齢厚生年金は完全に個別に扱うことができます。従って自身の経済状況に合わせて一方だけを繰下げたり、繰下げの期間をそれぞれに設定したり、あるいはどちらかの繰下げを途中でやめたりも可能です。

注意点(繰下げで損をしてしまうケース)

年金支給を繰下げた場合、概ね12年以上の間、年金を受取らないと結果的に受給総額が少なくなってしまうことは上記でお話しましたが、それ以外にも、結果的に損をしてしまうケースがあります。

年金の減額(削減)傾向

ひと月繰下げる毎に0.7%の増額になりますが、将来的にはマクロ経済スライドが発動されることによって実質的な年金額は目減りする可能性が高くなります。もちろん、マクロ経済スライドだけなら繰下げによる増額を相殺するほどではありませんが、今後も年金額を減らすための政策が施行されて、後になればなるほど元の年金額が減少するかもしれません。

「こんなことなら早めにもらっておいたほうがよかった」と思う可能性もあります。

自分の老齢厚生年金の額が少ないため、遺族厚生年金を受取る場合

自身の老齢厚生年金よりも配偶者の死亡により受給できる遺族厚生年金の額の方が多いときには、繰下げが無駄になってしまうことがあります。

配偶者加給年金がもらえる人

配偶者加給年金は支給要件となる配偶者が65歳になるまでの有期年金ですが、老齢厚生年金の繰下げ期間中は放棄することになります。増額もありません。

男性の繰下げ

繰下げ分によって年金額が増えますが、当然、繰下げ期間中は年金を受取ることができません。元をとるためには概ね12年間の受給期間が必要になります。

従って、5年間繰下げて70歳から受給すると82歳まで年金をもらわなければ受取総額は少なくなってしまいます。男性の平均寿命を考慮すると繰下げをしないか、あるいは繰下げ期間を2年程度までに抑えておいた方がよいかもしれません。

最後に、受取総額で損得を判断するべきではない

受取総額で考えると、実は繰下げには大したメリットはありません。上記で解説したとおり男性はもちろん、5年間繰下げて仮に100歳まで生きて年金を受取っても、繰下げない場合に比べて1.2倍ほどにしかなりません。

それでも私は、できる範囲で繰下げを行うべきだと考えます。

老齢年金は「長生きリスクに備える」ための保険です。働くことも満足に動くこともできない状態になって、現金収入を得る手段が年金だけになったときのことを想像してみてください。5年間繰下げれば毎月受取る年金額が1.4倍以上になります。

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