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60歳以降で再雇用、再就職するときのチェックポイント

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ポイントアイキャッチ

  • 収入額に応じて年金が減額されることがある(在職老齢年金)
  • 44年以上働いて退職すると年金額が大幅にアップする
  • 40年以上働いた人は年金額が割高になる
  • 高年齢雇用継続給付で賃金額が補填される
  • 失業保険を受取ると年金が支給停止になる

多くの方は60歳で一旦退職して再就職、もしくは再雇用契約となりますが、60歳からは社会保険や労働保険との関わりが異なったものになります。
特に社会保険については長い間、負担する側でしたが、これからはやっと給付を受けることになります。

その一方で60歳以降も会社員として働くときは多くの場合で厚生年金被保険者となり、年金給付を受けることができる場合でも、いくつかの調整事項にかかることになります。

また、退職して再就職を希望する方は失業保険を受けるのが当たり前、もらわないと損だと考えているかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。

ここでは60歳以降に働く人を対象に、ぜひ知っておいてほしい点についてまとめておきます。

在職老齢年金による年金減額の計算例(平成31年度)

60歳から65歳になる前の年金減額

ひと月当たりの年金額(老齢厚生年金÷12)と、ひと月当たりの給与・賞与額(年収÷12)の合計が28万円を超えると、その額に応じて年金が減額されます。

所得別の在職老齢年金減額のグラフ
在職老齢年金減額の境界ライン

60歳から65歳になる前の間、厚生年金の被保険者であれば受給している年金額及び給与額に応じて、60歳台前半の老齢厚生年金報酬比例部分が減額、あるいは全額が支給停止となります。
その関係をまとめたのが上のグラフと表です。

(表とグラフの見方)
ひと月あたりの老齢厚生年金の額(基本月額)が5万円の場合、その月の給与と過去12ヶ月の賞与合計の12分の1を合計した額(総報酬月額)が23万円を超えると年金の一部が支給停止となり、更に33万円以上だと全額が支給停止となります。

65歳以上の年金減額

基本月額と総報酬月額の合計が47万円を超えた場合、超えた部分の2分の1に相当する額が年金から減額されます。

厚生年金の長期加入特例

65歳未満で報酬比例部分の老齢厚生年金が支給されるとき、厚生年金の加入期間が44年以上あれば、定額部分と(要件を満たした場合には)加給年金が支給されますが、厚生年金の被保険者である期間は支給停止となります。

このとき支給される定額部分は老齢基礎年金の満額とほぼ同額、更に加給年金も支給されるときは合わせて年間約130万円にもなります。厚生年金に加入していないのでもちろん上記の報酬比例部分の減額や支給停止もありません。

年金を少しでも多くもらうために労働をセーブすることは好ましくありませんが、厚生年金の加入期間が44年以上ある人は、労働所得がゼロになってトータルで収入額が減っても、あえて働かずに長期加入特例によって大幅に増額された年金を受取るという選択もありかもしれません。厚生年金に加入しない働き方を選択して、増額された年金を受けながら労働所得も受取ることができれば最も理想的です。

44年の厚生年金被保険者期間がある人が、被保険者でなくなった場合との対比

被保険者(就労) 被保険者でない(退職)
定額部分 全額支給停止 全額支給
加給年金 支給停止 支給 注)要件を満たした場合
報酬比例部分 在職老齢年金による減額、支給停止 全額支給

厚生年金の保険料額と受給の関係

40年以上厚生年金に加入すると、その後は同じ算定法で計算した年金保険料を支払っても報酬比例部分の増加しかありません。

退職時の年金額改定

厚生年金の加入期間中に支払った保険料が老齢厚生年金の額に反映されるのは、退職して1月を経過した後、もしくは65歳になったときです。

退職後に1月経過する前に再就職し、新たに厚生年金の被保険者になったときには年金額の改定(増額)はありません。

少なくなった給与が補填される

60歳以降に再雇用や再就職になったときには、それまでよりも賃金が抑えられるのが一般的です。その場合、一定の条件を満たすと高年齢雇用継続給付(継続雇用者高年齢雇用継続基本給付金、再就職者には高年齢再就職給付金)として最大で、その月の賃金の15%が雇用保険から補填されます(最長で65歳まで)。

失業手当を受給する場合

60歳以降に退職して再就職を目指す多くの方は退職後に失業手当(基本手当)を受給すると思われますが、その前に以下のことを知っておいてください。

年金の支給停止

失業手当を受給すると60歳代前半の老齢厚生年金は、その間、支給停止となります。

ほとんど場合で、失業手当の方が支給停止となる老齢厚生年金よりも多いのですが、ひと月でも失業手当を受けると、上記で示した高年齢雇用継続基本給付金が受取れなくなり、支給期間が短い高年齢再就職給付になってしまうことがあります。


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