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離婚分割の手続き(協議等による分割割合の決定)

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年金の合意分割の手続きは、大きく、情報提供の請求、協議等による分割(按分)の割合決定、分割(改定)請求の3つのプロセスから成ります。ここでは2番目のステップである分割の割合決定についてお話します。

情報提供の請求と分割請求手続きについては下記のページで確認してください

提供される情報

離婚時年金分割の情報提供の請求を行うと、「年金分割のための情報通知書」により、以下の情報が提供されるので、これらの情報を元に分割の協議等が進められます。

婚姻期間等

婚姻期間等の開始日と末日についての記載ですが、末日については注意が必要です。

末日の区分

1.情報提供請求日、2.離婚が成立した日、3.婚姻が取り消された日、4.事実婚関係が消滅したと認められる日、の4つの区分に分かれます。
この末日によって対象期間の最終日や標準報酬総額等が確定される、重要な意味を持つ日となります。

末日の区分が「2」の離婚が成立した日であれば対象期間の末日と婚姻期間の末日(離婚日)は一致しますが、請求時にまだ離婚が成立していなければ末日の区分は「1」の情報提供請求日となり、情報提供請求日が婚姻期間の末日とみなして、下記の対象期間標準報酬総額や按分割合の範囲が決定されます。従ってこの場合には、実際の婚姻期間終了日(離婚日)と年金分割の対象期間の最終日は一致しません。
また、婚姻が取り消された日や事実婚関係が消滅したと認められる日については、情報請求時に提出された書類を元に行政が決定します。

対象期間標準報酬総額

第1号改定者(年金を分割されて減る方)と第2号改定者(分割された年金を受け取る方)の標準報酬総額が記載されています。この割合によって協議等によって決定する按分割合の下限が決まります。(詳しくは、年金の合意分割のページを参照してください。)

按分割合の範囲

協議によって決められる按分割合の下限が示されています。上限は50%で固定されています。(詳しくは、年金の合意分割のページを参照してください。)

対象期間

上記の婚姻期間等から対象期間としない期間を除外して、年金分割の対象期間が通知されます。

(正式に離婚する前に情報提供を請求したとき)
この場合は情報提供の請求がされた日を離婚の日とみなし、後の婚姻期間は対象期間となりません。

(事実婚の期間)
事実婚の期間で対象期間となるのは第3号被保険者期間だけです。その他は事実婚の期間と認められても対象期間となりません。

(重婚的な事実婚)
婚姻期間中に一方の当事者が事実婚関係により当事者以外の人の被扶養配偶者(3号被保険者)となっているときと、第2号被保険者期間中に婚姻相手である配偶者以外の人を被扶養配偶者である第3号被保険者としているときには、その期間は対象期間から除外されます。
事実婚と正式な婚姻関係では正式な婚姻関係の方が優先されるように思われますが、配偶者以外の人が3号であるということは婚姻関係が破綻していることは客観的事実から明らかなので、事実婚を優先させているものと思われます。

(事実婚から法的な婚姻期間へ至ったとき)
先行する事実婚の期間に第3号被保険者期間があるとき、その前後を婚姻期間等としてまとめることができます。そのため、先行の事実婚期間終了によって時効となることはありません。手続きも前後について個別に行う必要はなく1度で済みます。

離婚協議

離婚が決まると、通常は財産分与等の協議が行われますが、その一環として年金の按分割合について協議することになります。

請求期限の原則

年金以外の財産分与と同じく、年金の分割を請求する権利は離婚日等の翌日から2年を経過したときは時効によって消滅します。従って協議が長引き、時効が成立する前に合意に至らないと見込まれるときや相手方が協議に応じないときは、早急に下記の調停の申立てを検討する必要があります。

調停、審判、訴訟

協議が不調に終わり合意に至らないときは家庭裁判所において調停の申立てを行い、年金分割等の財産分与について合意を目指します。しかし、この調停も不調に終わったときには、最終的に裁判で按分割合を確定させることになります。この裁判の中で年金の分割は附帯処分として扱われます。

調停等を行ったときの請求期限の特例

(厚生年金法施行規則第七十八条の三)
按分割合を定める調停(審判)が成立(確定)、もしくは裁判により按分割合が確定した日の翌日から起算して1月を経過した日の前日までに請求すればよいことになっています。但し、調停の申立ては原則の請求期限内(離婚等の翌日から2年を経過した日前)に行っていなければなりません。

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