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3号分割よりも合意分割を

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3号分割では相手方の同意を得る必要はなく、請求するだけで年金が分割されます。3号は主に専業主婦で、サラリーマンの夫が稼いで支払った保険料から支払われる厚生年金の半分を夫の同意なしで妻に支給することを主な目的としているようです。サラリーマンとして夫が存分に働けるのは家事をしてくれる妻のおかげという側面もありますし、出産や子育てで労働に著しい制約を受けることを考えると、半分を妻が受け取るのは当然のこと言えそうです。

問題となるケース

ただ、この制度には問題がないとは言えません。例えばこのようなケースがあります。

3号分割の事例

3号分割では、第3号被保険者の期間分の年金が強制的に譲渡されます。その際には、トータルの年金額は全く考慮されません。上図の事例では当初夫はフリーランスで第1号被保険者、妻は第2号被保険者の会社員として働いていました。

その後、夫が会社に就職して第2号被保険者となったのを機に妻は仕事を辞めて、第3号被保険者である専業主婦になりました。その後、2人が離婚して3号分割が適用されるとどのようなことが起こるでしょうか?

夫が1号で働いていた期間は基礎年金(国民年金)のみ、妻は基礎年金にプラスして厚生年金も加算されます。その後、妻は第3号になり基礎年金だけとなりますが、離婚して3号分割が適用されると、夫の厚生年金の2分の1が加算されて、夫はその分が減額となります。つまり、元々夫よりもたくさんの年金がもらえるのに、3号分割によって妻の年金額は更に増えることになります。(この例では夫が3号分割によって不利益を被ることになりますが、妻が損をしてしまうこともあります。)

離婚協議を円滑に進めるために

なぜことのようなことが起こるのか、それは言うまでもなく配偶者が3号の期間だけ分割の対象となり1号期間については分割がないからです。

この事例の夫は、妻が申請した3号分割を黙って受け入れるでしょうか? 受け入れるも何も、法律で決められているのだから従うしかありませんが、その後の双方の関係に悪影響を及ぼすことは想像に難くありません。この事例は分かりやすい説明のために少々極端な事例を挙げましたが、法律を盾にとるようなやり方は避けた方が無難です。

婚姻期間中に支払った保険料に基づく年金を分割するときは、やはり合意分割が基本です。合意分割であれば、まず3号分割が適用され、その上で少ない方から多い方への分割譲渡が行われます。その際の分割割合は協議の上で、両者の合意あるいは調停等によって決まるので、後々のわだかまりはずっと少ないはずです。

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