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これからの年金

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前回、日本の年金の経緯と現状についてお話してきましたが、今回は今後の展望について触れたいと思います。

懸念される事項

保険料収入と積立金の運用

懸念されるのは、①賃金の上昇率と出生率が予定通りで、見込み通りの保険料収入を確保できるのか、②積立金の運用で予定通りの収益を確保できるのか、の2点です。予定される保険料と運用収益が確保できず、100年経つ前に積立金が枯渇したら「100年安心プラン」の根拠を失うことになります。

年金財政は大丈夫なのか?

100年後まで残っているはずの積立金が想定を超えて減少している、このままではもっと早く枯渇するのではないかという人もいます。
見解に大きな相違が出るのは、先ほどの賃金上昇率、出生率、特に積立金運用成績をどのように見込むかで結果が大きく変わるからです。特に積立金の運用成績は複利計算によって、長期の運用で大きな差となります。

悲観的な見方

もちろん年金の破綻を無責任に煽るのはよくありませんが、一方で楽観的な見通しを盲信するのも危険です。でも、やはり悲観的な見方、つまり年金財政はかなり厳しいと見ておいたほうがよさそうです。

現在の窮状は過去の甘い見通しが原因です。また、5年ごとに年金財政の再計算(検証)の度に状況の悪化が明らかになり、保険料の値上げや給付の削減が行われてきました。このような過去を踏まえると、楽観的な見通しを信じるのは危険だと言わざるを得ません。

今後の見通し

年金の減額

では、今後の年金制度は果たしてどうなるのでしょうか。
保険料の値上げはすでに限界です。個人はもちろん、企業にとってもこれ以上の保険料負担を強制すると産業の競争力が著しく低下します。厳しい国際競争にさらされている中、そんなことすれば日本経済が沈没してしまいます。企業の社会保険負担増は雇用抑制と失業の増大につながります。そのため保険料には上限が定められ、それ以上は増えないことになっています。
となれば、年金額の削減しかありません。具体的には支給額を減らすか、支給開始年齢を引き下げるかのいずれか(もしくは両方)になります。

年金受給者への影響

特に焦点となるのが現在受給している人の年金の減額です。受給者の多くは年金しか現金収入がないので、たいへん厳しい決断が迫られることになりますが、ここまで世代間の不公平が激しくなってしまった以上避けて通ることはできません。これ以上、若い人ばかりに負担を押し付けるやり方はもう限界です。

財政検証に注目

厚生労働省では5年に1度、年金財政の健全性を維持するために財政検証を行うことになっています。前回(平成21年)の財政検証では2050年時点で現役男子の手取り収入の50%(標準的な世帯)を年金で受給できるとされていました。

次回の財政検証は平成26年に実施されるはずです。その結果はどのようなものでしょうか。5年前と同じく、2050年の時点でも50%の年金が受給できる見込みが立つのでしょうか。今から注目されるところです。

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