スポンサーリンク

保険料滞納対策の強化

Pocket

大きな方針転換

年金保険料の滞納処分の方針が大きく変わることになりそうです。ニュースや新聞ではあまり大きく取り上げられていませんが、社会的な影響はかなりのものです

2013年12月12日に厚生労働省は国民年金の保険料を指定された期限までに納付しない滞納者全員に督促状を送付する方針を固めたということです。13日の委員会に提案するそうですが、そもそも法律では既に納付期限を過ぎた保険料に対して督促することができることになっているので督促をする、しないは行政(厚生労働省)の裁量次第です。その厚生労働省が「やる」と言っているのだから、確定ではありませんが、少なくともその可能性はあるということです。

どのように変わるのか?

では、あくまで可能性の話ですが具体的にどうなるのでしょうか?
現状では、納付期限を過ぎた月の保険料はまず催告状の送付、電話や訪問による督励、特別催告状、最終催告状の送付を経て、それでも保険料を納めなければ、やっと督促状の送付に至ります。

延滞金

月々の保険料納付期限は翌月末です。例えば1月分の保険料は2月末なので、このとおり実施されるとこの例では3月には督促状が送付されて、年9.2%(納付期限から3ヶ月以内は年2.9%)の延滞金が加算されます。

差押えと強制徴収

督促状の納付期限までに所定の保険料を納めなければ財産が差し押さえになり、保険料が強制徴収されることになっていますが膨大な数に上ることが予想されるため、今後どのような方針が示されるのか注目されます。

徴収の強化は既定路線

実はこのような話は急に出てきた訳ではなく、これまでに前兆がありました。
例えば厚生労働省の「年金保険料の徴収体制強化等のための検討チーム」が平成25年8月に提出した報告書にはこのような記述があります。

国民年金保険料の納付率低下の問題は、単に被保険者の将来的な給付が減るということに留まらず、将来の国民負担の増加につながる可能性があることに留意しなければならない。このような観点からも、保険料の未納を放置せず、徴収を強化すべきという国民の声に応え、あらゆる手段を講じて納付率の向上を図る必要がある。

「年金保険料の納付は義務である」という法律の規定に立ち返り、督促の実施対象の拡大や強制徴収の拡大・強化など、現行制度の背景にある自主納付原則の考え方を見直すことも含め、徴収をこれまで以上に強化するという方向で検討すべきである。

つまり、これまで保険料の納付は被保険者の自主性に委ねていたが、保険料の納付は義務だから今後は税金の徴収と同様のスタンスで臨むという方針が示されています。

制度の信頼性向上が先では?

この報告書でも、国民の年金不信が納付率の低下を招いていることにも言及しています。そうであるならば、年金制度を信頼あるものに再構築するのが先決ではないでしょうか? どうも順番を間違えているような気がしてなりません。

そうすれば納付率も劇的に向上して督促も減り、徴収コストの問題も改善します。と言うか、滞納の問題などなくなっているはずです。「国民の声」は「徴収を強化してほしい」ではなく、「安心して老後を送りたい」なのです

この信頼性の向上対策については残念ながら全く触れらていません。徴収強化についての報告なので当然かもしれませんが、1日も早く信頼に足る年金制度に道筋をつけ、だれもがすすんで保険料を支払うようになってほしいものです。

Pocket

スポンサーリンク

サイト内検索

スポンサーリンク