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女性にとって厳しくなる年金制度

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女性が優遇される背景

日本は男女平等を建前として、男性と同様の権利を女性は有しているとされていますが、実際には女性は社会進出等の面で男性に比べて様々な制約を受けています。多くの企業では女性の受け入れ態勢は十分ではないばかりでなく、女性は出産、子育てがあり働く上で大きな制約があります。家事は女性が行うものという風潮もまだまだ根強く残っています。

このような背景があるからでしょうか、年金制度に関しては女性は男性と比べてたいへん優遇されています。
おそらく労働環境において不利な状況に置かれていることとバランスを取るために、年金制度は女性に有利な制度設計になっているのでしょう。

女性に有利な点

年金制度で女性にとって有利な点は多岐に渡っています。

  • 寡婦年金
  • 60歳代前半(特別支給)の老齢厚生年金の支給開始年齢
  • 老齢厚生年金の支給開始年齢
  • 遺族厚生年金の支給開始年齢
  • 中高齢寡婦寡婦加算
  • 経過的寡婦加算

その他にも、老齢年金の支給要件についても女性の方が有利なしくみがあります。

女性の社会進出に伴う変化

従来の女性の年金は、概ね「OL→結婚→専業主婦→子育て→(パート)→夫との死別」といったモデルを基に制度設計されています。ところが、女性の社会進出が徐々に進むにつれて、年金制度にも変化が現れてきました。

遺族厚生年金の受給期間が5年になることも

まず最初に手がけたのは遺族厚生年金の改正です。以前は夫に先立たれた妻は一生涯受給することができました。しかし、女性が働くことが一般化すると、若くして(30歳になる前に)遺族厚生年金を受給することになった妻がこの年金を一生涯もらい続けるのは問題があるとされ、子がいなければで5年間で権利を失うことに制度が変更されました。

パート労働者が2号被保険者に

法改正による厚生年金加入者の増加のところでお話したように、これまで3号被保険者であったパート労働者の多くは、今後は2号として自らの年金保険料を納めることになりそうです。年金や健康保険の負担を避けるために労働時間を抑えている主婦に社会で存分に働いてほしいという政策的な意図もあるのではないでしょうか。

実態に即して制度も変わる

その他にも女性にとって不利になったわけではありませんが、2号の妻が死亡した場合に残された夫にも遺族基礎年金が支給されることになりました。これも女性の社会進出によって制度が変わった一例と言えるでしょう。

老齢厚生年金の支給開始年齢
の優遇も昭和41年4月1日以前に生まれた女性をを最後に、今後は実施されることはないはずです。

少子高齢化の波に飲まれて停滞する日本経済を活性化するには女性労働力の活用が不可欠です。育児休業期間の保険料免除など女性の社会進出をサポートする政策は今後も積極的に推進される一方で、女性を優遇する年金制度は実態にそぐわないものになりつつあり、おそらくこの傾向は今後も続いていくのではないでしょうか。

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