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夫にも遺族基礎年金が支給されることに

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社会情勢の変化に対応

現在(平成25年11月)の遺族基礎年金は死亡した夫の妻、もしくは子に対して支給されるものです。一家の大黒柱である夫が死亡すれば家計の収入は激減します。そのため減収を補うために残された子供が独り立ちできるようになるまで支給されるという性格の年金です。

ところが、女性の社会進出が盛んになり、妻が外で働き夫が家庭を守ることも珍しいことではなくなったため、この制度も見直しが必要になってきました。

改正前は外で働き一家の生活費を稼いでいる妻が死亡した場合、家庭を守っている夫(専業主夫)には遺族基礎年金は支給されませんでした。しかし改正によって遺された夫にも支給されることに制度が変わったのです。

専業主婦の死亡でも支給されてしまう!?

この制度変更自体は良いことですが、一方で困った問題が発生しました。
遺族基礎年金の受給要件のひとつに死亡した人によって生計維持されていたことがあります。

生計維持要件

生計同一(同居している、もしくは別居でも仕送りがある等)であることと、年収が850万円未満(もしくは所得が655.5万円未満)であれば生計維持要件を満たすとされています。
従って、このままでは法改正によって以下のようなケースが続出することになります。

3号の死亡と老齢基礎年金

サラリーマンの夫である専業主婦が死亡した場合、どうなるのでしょうか?
普通に考えれば専業主妻である妻は収入が全くないので夫が妻に養われている、つまり妻によって夫が生計維持されているとは言い難い状況です。

ところが、上記の生計維持要件を見てください。夫は妻といっしょに暮らしていて、さらに、夫の所得が655.5万円未満ならば、夫は生計維持要件を満たすことになります。他の支給要件も満たせば、夫は専業主婦で収入がない妻の死亡によって老齢基礎年金を受給できることになります。

3号死亡のときは支給しないことになるかも

遺族基礎年金は一家の稼ぎ手が死亡して収入が大きく減ったときに、減少した収入を補填するために支給されるはずのものです。それなのにこのような場合は、妻の死亡で収入が逆に年金分増えてしまうことになります。

これでは明らかに遺族基礎年金の制度趣旨に反しています。そこで、3号被保険者(この場合は専業主婦である妻)の死亡による支給は行われないことが検討されています。

しかし、こうなるとまたまた問題が発生します。3号被保険者は専業主婦であるとは限りません。一律に3号の死亡について遺族基礎年金を支給しないと、それはそれで不都合が生じてきます。
今回の制度変更の全体が決まるためには、もう少し時間がかかりそうです。

(追記)
結局、3号の死亡についても遺族基礎年金の支給がされることに落ち着きました。

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